頑張っても心の病が治らないのは頑張り方を間違えているからである

2018年6月3日

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心の病を自分で治そうと頑張るけれども、なかなか治らない。それは何故なのだろうか、何かが間違っているのではないか。もしかしたらその問題への取り組み方に問題があるのかもしれない。

彼は心の病を直せなかった

彼は自分でもわからないある衝動に駆られて自分の体をナイフで切ってしまう。彼は毎日がとてもつらかった。体が痛くていたくてたまらなかった。そして毎日血だらけで泣いてばかりいた。

彼は自分の体を切ってしまう時、いつも決まってすることがあった。それは、宗教の本を必死に読むことだった。私にはなにか悪いところがある。だから、人間の本質と真理が書いてある宗教の本を読んで、全部理解すれば自分のこの不幸は良くなると思ったのである。

そして、来る日も来る日も体を切り刻みながら、苦しみながら、必死で本を読む日々が続いた。そして、ついには治ることなく、歳をとってしまい寿命が来た。そして、彼はそのまま死んでしまった。

これは私の作り話であるが、この様な心理状態に当てはまる人は以外にも多いのではないかと思う。

問題の解決策は原因を深く調べるとそこにある

どんな問題でもその解決策はその問題を深く調べるときに解明できるものである。この場合、問題は心の病である。先程の話に登場した彼は、彼自身のこの不可解な衝動を「自分で調べること」をしただろうか。いや、自分で調べずに本を読んで解釈しようとしているのである。

実際に自分の力で解決すること

例えば、いま自分の家が燃えていたとしたら、誰でもすぐさま燃え盛っている火に対して水をかけると思う。もし、すぐさま行動を起こさなかったら火は瞬く間に燃え広がり、家を焼き尽くしてしまうことだろう。

これと同じで、心の病もすぐさまその問題に向き合ってその中に入り込まなくてはならないのである。今この瞬間に体を切り裂いてしまっている(家が燃え盛っている)のだから。

本など読んでいたら、もうあっという間に体は血だらけになっているのである。

権威に頼ってはならない

実際に起きている貴方に苦痛を与える不可解な出来事(心の病)を治す方法を本や他人を通して知ることは不可能なことである。なぜならば、問題はその全構造を完全に理解しきったときにしか解決できないからである。

不安や混乱の発作が貴方を襲ったとしたら、実際にその不安と自分の行動、自分の考えていること、体の感覚、これらを全て徹底的に調べ、「何が起きているのか」を徹底的に観察しなくてはなりません。

もし、不安が起きたら薬を飲めば良いとか、不安が起きたら瞑想をすれば良いとか、お酒を飲むとか、そんなことをしていても、ただ解決を先送りにし、問題から目をそらしているだけなのです。

不安や混乱は言葉ではどうにも治すことは困難なこと

不安が起きたときに、この不安は大したことがないから気にしないようにしよう。などといって、我慢したり、不安をどうにかしようとして、他人に助言を求めたり、宗教の話を聞きに行ったりしても、何も貴方の不安や混乱を取り除いてはくれないのです。

逆に、そんなふうに権威や言葉を用いて自分の心の病をどうにかしようとしても、逆にもっともっと混乱して、もっともっと不幸になってしまうだけなのです。

貴方は自分の体を痛め続け血だらけにしてしまうし、家は燃え続けているのです。

頑張り方を変えよう

もし、心の病を熱心に治そうとしているのなら、頑張り方を変えることは大変重要なことです。誰か他人の言葉に振り回されてはなりません。全てを徹底的に観察し、感じ尽くす方向に変えるのです。しかし、この私の言葉も只々受け入れてしまったら、それも彼が私を権威に仕立て上げていることになります。それでは、また同じことの繰り返しになってしまいます。

何も信じず、非難も正当化も行動も解釈もせずに、徹底的に問題を調べ、観察するのです。

この観察が理解に繋がり、そのときに、心の病の解決する余地が生まれるのです。感情が高ぶったらそのままどうしようもない感情に入り込み経験し、その精妙な感覚を全て調べ上げ、その全内容を明るみに出すことです。

観察することの中に真の実感に基づく理解があります。その理解が、解決の糸口になるのです。

権威に盲従したり解決策を探し出そうとする行為は、この観察の否定をしていることになるのではないでしょうか。解決策は問題そのものを徹底的に観察するときに見出すことが出来ます。

それ以外の解決策はより一層大きな混乱を生み出し、彼が本当の問題に真正面から取り組めなくしてしまうのではないでしょうか。

実際に自分の身に起きている問題と、権威が指し示す内容とは別のものです。このことを実際に理解するとき、心の病への本当の取り組み方がわかってくるのではないかと思うのです。

日記

Posted by kazuki